全国労働金庫労働組合連合会は、全国の労働金庫と関連会社に働くすべての労金労働者の生活と権利の向上、暮らしの安定、労働金庫事業の発展のために活動しています。

 

改正パートタイム労働法Q&A

 

そもそもパートタイム労働法とは?

そもそもパートタイム労働法とは?
 
パートタイム労働法(「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律」)の第1条(パートタイム労働法とは)では、パートタイム労働者が、我が国の経済社会で重要な役割を果たしていることから、その適正な労働条件の確保および教育訓練の実施、福利厚生の充実その他の雇用管理の改善に関する措置、職業能力の開発・向上に関する措置などを講じることによって、パートタイム労働者がその有する能力を有効に発揮することができるようにし、その福祉を増進するとうたわれています。
この法律は、1993年から施行されました。
 
パートタイム労働法の対象である「短時間労働者」は、「1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者」とされています。
例えば、「パートタイマー」「アルバイト」「嘱託」「契約社員」「臨時社員」「準社員」など、呼び方は異なっても、この条件に当てはまる労働者であれば、「短時間労働者」としてパートタイム労働法の対象となります。

●『通常の労働者?』
この法律でいう『通常の労働者』とは、事業所において社会通念上にしたがい「通常」と判断される労働者。「通常」の判断は、業務の種類毎に行い、「正社員」「正職員」等、いわゆる正規型の労働者がいればその労働者を指す。
例えば、労働契約の期間の定めがない、長期雇用を前提とした待遇を受ける賃金体系、等を総合的に勘案して判断する。
 

パートタイム労働法が改正された背景は?

パートタイム労働法が改正された背景は?
 
少子高齢化が進み、労働力人口が減少していく中、パートタイム労働者は、2006年には、1,205万人と、雇用者全体の2割強を占め、日本の経済活動の重要な役割を担っています。
パートタイム労働者の内訳を見ると、約7割が女性ですが、若年者や高齢者を中心に男性のパートタイム労働者も増加するとともに、パートタイム労働者の役職者も現れ、その働きぶりは、近年特に多様化・基幹化しています。
しかしながら、一方で、仕事や責任、人事管理が正社員と同様なのに、賃金など待遇が働きに見合っていないパートタイム労働者の存在や、一度パートタイム 労働者として就職すると、希望してもなかなか正社員になることが難しい、といった問題が存在し、パートタイム労働者の働く意欲を失わせてしまうような現象 も起きています。
こうした問題を解消し、パートタイム労働者がその能力を一層有効に発揮することができる雇用環境を整備するため、パートタイム労働法が改正されることと なりました。パートタイム労働者の待遇を通常の労働者との均衡のとれた待遇とするための措置や通常の労働者への転換を推進するための措置を講ずることが事 業主に求められることとなります。
 

改正法では何が変わるの?

改正法では何が変わるの?
 
改正パートタイム労働法のポイント
1) 雇い入れの際、労働条件を文書等で明示する。
2) 雇い入れ後、待遇の決定にあたって考慮した事項を説明する。
3) パートタイム労働者から通常の労働者への転換するチャンスを整える。
 
通常の労働者との均衡(バランス)のとれた待遇のために
4)賃金(基本給、賞与、役付手当等)は、パートタイム労働者の職務内容、成果、意欲、能力、経験等を勘案して決定する。
5)教育訓練は、職務の内容、成果、意欲、能力、経験等に応じて実施するように努める。
6)福利厚生施設(給食施設、休憩室、更衣室)の利用の機会をパートタイム労働者に対しても与えるよう配慮する。

職務内容(業務の内容と責任の程度)が通常の労働者と同じ場合は
7)人材活用の仕組みや運用等が通常の労働者と一定期間同じ場合、その期間の賃金は通常の労働者と同じ方法で決定するように努める。
8)職務の遂行に必要な能力を付与する教育訓練は、通常の労働者と同様に実施する。
 
退職までの長期にわたる働き方が通常の労働者と同じ状態の場合は
9)すべての待遇についてパートタイム労働者であることを理由に、差別的に取り扱うことを禁止する。
 
事業主との間で苦情や紛争が発生した場合は
10)事業主は、パートタイム労働者から苦情の申し出を受けた時は自主的に解決するように努める。
 

全労金は、どう取り組みを勧めていくの?

全労金は、どう取り組みを勧めていくの?
 
連合は、今回の改正法について「差別的扱いの範囲が限定されたり、大多数のパート労働者が努力義務にとどまったこと等の課題はあるが、職場における対応等 の足がかりを築いた」として、今後は「均等・均衡待遇」の確保と法律の実効性を担保する具体的な取り組みを進めるとしています。
全労金は、こうした状況を踏まえ、運動方針で掲げる「すべての労金労働者の総合的な生活改善」を実現するためにも、全単組が統一して対応できるように、全労金版の「取り組み指針」をまとめました。
指針では、2008年3月までに実行する「最低到達目標」と2年以内に実現をめざす「中期目標」を定めています。今後、課題を一つずつクリアーできるように、それぞれの単組で、個別方針や行動計画を策定する等、丁寧な対応が不可欠です。
全単組で、すべての嘱託等労働者の処遇改善を実現するために、改正法の主旨を最大限活かしながら、様々な取り組みや行動を進めていくこととしています。
 

全労金「改正パートタイム労働法」の取り組み指針(概要)

全労金「改正パートタイム労働法」の取り組み指針(概要)
 

基本スタンス

基本スタンス
 
■改正法だけでなく、労基法・男女雇用機会均等法・育児介護休業法等の労働関係法令を遵守し、適切に対応する。
■取り組みの対象を「パートタイム労働者(短時間勤務労働者)」に限定せず、すべての嘱託等労働者とする。

※本指針では、法律を引用する以外は「パートタイム労働者」を「嘱託等労働者」と表記しています。また、改正法の用語をそのまま使用せず、労働金庫・全労金で使用している用語に置き換えています。
(例:通常の労働者→正職員、賞与→一時金、等)
 
【最低到達目標】 ※2008年3月までに実行する措置
課  題 具体的な取り組み
1.労働条件の明示 ○雇用契約書・就業規則で「昇給・退職金・一時金の有無」が明記されるよう点検・改善を行う。
2.待遇決定の説明 ○「待遇決定にあたって考慮した事項」について、嘱託等労働者から説明を求められたときに適切に対応できるように、就業規則等に明記すると同時に、金庫の考え方を質す。
3.差別的取り扱いの禁止 ○正職員と「同視」できるかどうかの判断基準について、「職務内容・人材活用・契約期間」の観点から金庫の考え方を確認する。
4.正職員への転換措置 ○正職員を募集する際に、既に雇用されている嘱託等労働者に周知する仕組みを確立する。
 
【中期目標】 ※2010年3月までに実現をめざす課題
課  題 具体的な取り組み
1.賃金決定方法の改善 ●少なくとも嘱託等労働者の賃金決定方法に関する考え方を金庫に明らかにさせた上で、成果・能力・経験のいずれかを基準とした公正な賃金表(賃金制度)の策定・改善に取り組む。
2.退職金・通勤手当の整備 ●退職金は3年以上の雇用実績があるすべての嘱託等労働者を対象とした制度を確立する。また、通勤手当は正職員と同一の支給条件となるように改善する。
3.教育訓練の整備 ●一定の要件を満たす嘱託等労働者が業務に必要な知識・技能を習得するための教育・研修等の機会を提供できる制度・仕組みを確立する。
4.福利厚生制度の改善 ●共済会への会員資格の拡大とあわせて、正職員に適用されている諸制度を嘱託等労働者が利用できるように改善に取り組む。
5.正職員への転換措置 ●嘱託等労働者が「応募できる」機会を与える制度・仕組みを整備する。
6.短時間雇用管理者の選任 ●金庫に「短時間雇用管理者」の選任を求める。
7.意見聴取機会の確保 ●嘱託等労働者の意見を日常的に聴取できる機会の確保を金庫に求める。また、労使協議に当事者の声を的確に把握できるように、労働組合役員への選出に取り組む。
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